反り腰かどうかは、壁に立つだけで、おおよその目安がわかります。

かかと、お尻、背中、後頭部を壁につけて立ち、腰と壁のすき間に手を差し込みます。手のひらがちょうど通るくらいなら、まず心配はいりません。手のひらが楽に通り抜けてしまう、こぶしまで入りそうなほど空いている場合は、反り腰の傾向があると考えられます。

ただし、これはあくまで目安です。そして反り腰で本当に大切なのは、すき間の大きさよりも、反った腰を自分で戻せるかどうかです。

壁に立つだけでできる、反り腰のチェック方法

やり方を、順番に書きます。

1. 壁を背にして、かかとを壁につけて立つ
2. お尻、背中(肩甲骨のあたり)、後頭部を壁につける。あごは軽く引き、目線はまっすぐ前へ
3. 力を抜いて、いつもどおりに立つ。胸を張りすぎないのがポイント
4. 腰と壁のすき間に、手のひらを下に向けて差し込む

判定の目安は次のとおりです。

チェックの基準は、紹介する人によって少しずつ違います。お尻の大きさや背中の厚みでもすき間は変わるので、一度の結果で決めつけず、「傾向」として受け取ってください。

もう一歩踏み込んだ、あお向けのチェック

壁のチェックで反り腰の傾向が出た方は、続けてこちらも試してみてください。腰が反る原因の一つ、股関節の前側の硬さを確かめる方法です。

1. 床にあお向けになり、両脚を伸ばす
2. 右の膝を両手で抱えて、胸のほうへゆっくり引き寄せる
3. このとき、伸ばしている左脚の太ももの裏が、床から浮いてこないかを見る

左の太ももが浮いてくるなら、左の股関節の前側が縮んで、骨盤を前へ引っぱっている可能性があります。反対の脚も同じように確かめます。左右で差がある方も少なくありません。

反り腰は、弦を張りすぎた弓

反り腰の身体は、弦を張りすぎた弓に似ています。

弓は、弦を強く張るほど、本体が大きくしなります。身体でいえば、太ももの付け根から背骨の前へつながる股関節まわりの筋肉が、張りつめた弦です。座りっぱなしの時間が長いと、この筋肉は縮んだまま固まりやすいと考えられています。弦が前から骨盤を引っぱるので、本体である腰のカーブが深くなります。

そこに、お腹の奥で背骨を支える筋肉がうまく働いていないことが重なると、反った腰を内側から支え直せません。お腹の奥の支えについては、腰痛は、腰の問題じゃないで詳しく書いています。

セッションで多いのは、まじめに「いい姿勢」をとろうとして、胸を張り、腰を反らせて立っている方です。本人はまっすぐ立っているつもりでも、壁に立ってもらうと、腰のすき間に手がすっと入ります。

反り腰を強めてしまう、やってはいけないストレッチ

反り腰を自分で直そうとして、かえって弓をしならせてしまうことがあります。

うつ伏せで上体を大きく反らせるストレッチ
腰まわりがほぐれる感じがして気持ちいいのですが、反り腰の方にとっては、腰のカーブをさらに深くする動きです。

腰を反らせたまま行う、太もも前のストレッチ
立ったまま足首を持って太ももの前を伸ばすとき、腰が一緒に反っていると、伸びているのは股関節ではなく腰です。弦はゆるまず、弓だけがしなります。

B-side GYM の考え方

反り腰は、反っていることより、戻れないことが問題です。
背中を鍛える前に、前に張った弦をゆるめる。

自分でできる、反り腰の入口のケア

安全にできるものを、二つ紹介します。

1. あお向けで、吐きながら腰を床に近づける
あお向けで両膝を立て、鼻から吸って、口から細く長く吐きます。吐くときに、お腹がへこみながら、腰と床のすき間が少しずつ小さくなるのを感じてください。力でお腹を固めるのではなく、吐く息にまかせるのがコツです。5回ほどくり返します。

2. 骨盤を立ててから行う、股関節前のストレッチ
片膝を床につき、もう片方の足を前に出します。先におへそを軽く引き上げ、お尻を締めて骨盤を立ててから、身体を少しだけ前へ移します。床についた側の脚の付け根が伸びていれば正解です。腰が反ってきたら、そこでやめます。左右20〜30秒ずつが目安です。

腰の痛みが強い、脚にしびれがある、じっとしていても痛む、という場合は、まず整形外科などの医療機関で診てもらってください。

一人で続けても、なぜ戻ってしまうのか

ここで知っておいてほしいのは、反り腰の度合いと腰痛の関係は、研究でもはっきりしていないということです。腰が反っていても痛みのない人はたくさんいます。

問題になりやすいのは、反っていることそのものより、反ったまま固まり、戻れなくなっていることです。だから、ストレッチで一時的に腰がゆるんでも、座り方や立ち方、お腹の奥の支え方が変わらなければ、弦はまた張り直されます。ぽっこりお腹との関係が気になる方は、ぽっこりお腹は、脂肪ではなく「反り腰」かもしれませんもあわせて読んでみてください。

B-side GYMでは、縮んだ筋肉をゆるめて骨盤の位置を戻し、お腹の奥で支える筋肉が働く状態をつくってから、立つ・座る・歩くといった日常の動きに載せていきます。渋谷BASEは渋谷駅から徒歩5分、体験は ¥6,600(60分)です。

弦をゆるめれば、弓は戻れる

反り腰は、身体が悪いのではなく、引っぱられ続けているだけのことが多いのです。

張りつめた弦をゆるめれば、弓は自然と元の形に戻ろうとします。まずは壁に立って、自分の腰のすき間を確かめるところから始めてみてください。