出張が多いビジネスパーソンにとって、この「移動疲れ」は避けられない悩みです。
でも、移動中と移動先で、少し手を打つだけで、身体の壊れ方はかなり防げます。
何が起きているのかを説明し、そのあとで、具体的な方法をお伝えします。
動かないことが、身体を固める
長時間の移動で、いちばん問題になるのは、動かないことです。
座りっぱなしでいると、脚の血流が滞り、身体がむくみます。
関節も筋肉も、同じ位置で固まっていく。
そして、身体を支える奥の筋肉がサボり、姿勢が崩れていきます。
さらに、出張では環境が変わります。
慣れないベッド、違う枕、時間帯のずれ。
身体は緊張して、深く眠れなくなる。
移動で疲れるのは、移動そのものというより、
「動かないこと」と「環境の変化」で、身体が固まり、休めなくなるからです。
だから、対策もこの2つに向けて打ちます。
移動中は、こまめに動く。移動先では、身体をリセットする。
移動中|とにかく、こまめに動く
移動中の鉄則は、ひとつです。
同じ姿勢で固まらないよう、こまめに動くこと。
新幹線や飛行機なら、1時間に一度は立ち上がる。
トイレに行くついででいいので、席を立って歩く。
座ったままでも、できることはあります。
- かかとを上げ下げして、ふくらはぎを動かす
- 足首を、ぐるぐる回す
- 肩をすくめて、ストンと落とす
派手なことは要りません。
とにかく、同じ姿勢を長く続けないこと。
血流を止めない、関節を固めない。これだけで、到着時の身体がまるで違います。
ホテル|床で、身体をリセットする
移動先に着いたら、部屋の床で、身体をリセットします。
おすすめは、四つ這いになって、ゆっくり手足を動かすこと。
片手と反対側の足を、交互に前に出しながら、ゆっくり進む。
いわゆる、赤ちゃんのハイハイのような動きです。
もうひとつは、仰向けに寝て、手足を交互にゆっくり動かす動き。
どちらも、道具は要りません。ホテルの床で、数分やるだけです。
一日の移動で固まった身体が、ほぐれていきます。
支える力を失っていた奥の筋肉が、もう一度働き出す。
崩れかけた姿勢が、リセットされます。
きつい運動ではありません。
むしろ、ゆっくり、気持ちよく動かすのがコツです。
寝る前|2倍呼気呼吸で、眠りを整える
環境が変わると、身体が緊張して、寝つきが悪くなります。
そこで、寝る前に呼吸を整えます。
やり方はシンプルで、吐く時間を、吸う時間の倍にします。
4秒で吸ったら、8秒で吐く。
秒数は正確でなくていいので、吐くほうを長く。それだけです。
息を長く吐くと、身体は休むモードに傾きます。
慣れないベッドで高ぶった神経が、静まっていく。
ベッドに入って、これを10回ほど。
いつもと違う場所でも、深い眠りに入りやすくなります。
移動を、味方につける
3つとも、特別な道具はいりません。
- 移動中は、こまめに動く
- ホテルの床で、身体をリセットする
- 寝る前に、呼吸を整える
これだけで、移動で身体を壊すことは、かなり防げます。
出張が多いことは、変えられません。
だからこそ、移動のたびに身体を削られるのか、移動先でも整えられるのかで、一年、二年と積み重なったとき、身体の状態は大きく変わります。
Point
①移動中は、1時間に一度立ち上がる。座ったままでも、かかと・足首・肩を動かす。
②ホテルの床で、四つ這いや仰向けでゆっくり手足を動かす。
③寝る前に、吸う時間の倍の長さで吐く。10回で神経が静まる。
出張にも持っていける身体を、つくる
ただ、正直にお伝えします。
これらは、移動のダメージを減らす応急処置です。
そもそも、少し座ったくらいで固まってしまう身体なのか、多少の移動ではびくともしない身体なのか。
その差が、根っこにあります。
出張が多い人ほど、崩れにくい土台をつくっておく価値があります。
そういう身体になれば、移動先でのリセットも、もっと楽になる。
そして、ここで紹介したような、床でできる整え方は、本来、一人ひとりの身体に合わせて設計するものです。
自己流でやるより、自分の身体に何が必要かを知ったうえで持ち帰るほうが、効果は変わります。
出張続きで夜まで走れる経営者とすぐバテる経営者の違いについては、以前「出張続きでも夜まで走れる経営者と、すぐバテる経営者の違い」でも書きました。今日は、その一歩手前、移動そのもので身体を壊さないための話です。
もし、毎回の出張で身体を消耗しているなら。
移動に強い身体を、土台からつくることも考えてみてください。