食事に気をつけているのに、なぜか痩せない。
糖質を減らし、量も控えているのに、体重が動かない。
そういう経営者を、これまで何人も見てきました。そして、その多くに、ひとつの共通点があります。
週に2回以上、お酒を飲んでいることです。
会食、接待、付き合い。経営者にとって、お酒の席は避けられません。でも、その積み重ねが、あなたの努力を静かに打ち消しているとしたら、どうでしょうか。
飲んでいる間、身体は脂肪を燃やせない
お酒が太る理由を、「カロリーが高いから」だと思っている人がほとんどです。もちろん、それもあります。でも、本質はそこではありません。
アルコールは、身体にとって「炎上案件」です。
会社で大きな炎上が起きたとき、通常業務は全部止まりますよね。
全リソースを、まず火消しに投入する。
身体の中でも、同じことが起きています。アルコールが入ると、身体はそれを最優先の処理案件とみなし、他の作業を後回しにする。そのとき真っ先に止められるのが、脂肪を燃やす作業です。
ある研究では、アルコールを摂ると、脂肪の燃焼がおよそ8割も抑えられることが示されています。つまり、飲んでいる間、そしてそのあとしばらく、あなたの身体は脂肪を燃やすのをやめている。
どれだけ食事を制限しても、脂肪を燃やすスイッチが切れていては、痩せようがありません。
問題は「量」よりも「頻度」です
ここが、いちばん大事なところです。
多くの人は、痩せたいとき、一回に飲む量を減らそうとします。けれど、身体にとって効いてくるのは、量よりも頻度のほうです。
なぜなら、脂肪燃焼が止まるのは、飲むたびに起きるからです。
一回にたくさん飲んで、頻度が少ない人よりも、
少しずつでも、週に何度も飲む人のほうが、脂肪を燃やせない時間が積み重なっていく。
週2回以上の会食が続く経営者が、食事制限をしても痩せにくいのは、これが理由です。飲むたびに、身体は脂肪燃焼を中断し、また一からになる。努力しているのに前に進まないのは、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなものなのです。
本当に怖いのは、太ることではありません
ただ、私が本当に伝えたいのは、体型の話ではありません。
お酒が奪っているのは、あなたの回復力です。
お酒を飲むと、寝つきは良くなったように感じます。
けれど、その眠りは浅い。睡眠の後半で、眠りが分断され、いちばん深い回復の時間が削られてしまいます。
そして、この深い眠りの時間こそ、身体が修復され、ホルモンが整い、疲れが抜けるための、大切な時間です。その時間が、お酒によって奪われている。
週に数回、会食でお酒を飲む。それを続けていると、知らないうちに、月の大半を「回復できない状態」で過ごすことになります。
経営者にとって、これは体型以上に深刻です。判断力も、集中力も、翌日のパフォーマンスも、この回復の上に成り立っているからです。
太る、はまだ序の口。その裏で、走り続けるための土台が、静かに削られているのです。
お酒をやめろ、という話ではありません
とはいえ、「会食をやめましょう」とは言いません。それは、経営者にとって現実的ではないからです。
大切なのは、付き合い方です。
まず、頻度を意識すること。
一回の量を我慢するより、飲まない日をつくるほうが、身体にとってはずっと効きます。
そして、もうひとつ。
飲んでも、ちゃんと回復できる身体をつくっておくことです。
深く眠れる身体。オンとオフを切り替えられる身体。その土台があれば、多少お酒が入っても、回復力で取り返せる余地が生まれます。以前「集中力が高い経営者ほど、危ない理由」でも書いた、戻ってこられる身体と同じ話です。
逆に、土台が崩れたまま会食を重ねれば、削られる一方になる。同じ量を飲んでも、回復できる身体かどうかで、その後がまったく変わってくるのです。
B-side GYM の考え方
会食は、経営者の仕事のうち。
飲む頻度を見直し、飲んでも戻れる身体を整えておく。それが、お酒と付き合いながら成果も身体も守る、現実的な一手です。
努力が実らないのは、あなたのせいではありません
もう一度、お伝えします。
食事を制限しても痩せないのは、あなたの意志が弱いからではありません。
会食のお酒が、脂肪燃焼と回復を、見えないところで止めているだけかもしれません。
会食は、経営者の仕事のうちです。なくすことはできません。だからこそ、飲む頻度を見直し、飲んでも戻れる身体を整えておく。
それが、お酒と付き合いながら、成果も身体も守っていくための、現実的な一手です。
もし、努力しているのに結果が出ないと感じているなら。
一度、お酒との距離と、回復できる身体の土台に、目を向けてみてください。