7時間寝た。
それでも、疲れが残る。

7時間、寝た。
なのに、朝いちばんに感じるのは、達成感ではなく倦怠感。

身体が、ベッドに沈んだまま起き上がってこない。
それでもコーヒーで立ち上げて、また一日を走り出す。

心当たりがあるなら、先にひとつだけお伝えします。

その疲れは、あなたの気合いや根性の問題ではありません。
そして、ただ「休みが足りない」という話でもありません。

疲れが取れない経営者の多くは、そもそも回復できる身体の状態を失っています。
原因は、自律神経の乱れと、それをつくり出している身体の緊張にあります。

なぜそうなるのか。
そして、身体の側から何ができるのか。
順番にお話しします。

なぜ、寝ても
疲れが取れないのか

疲れが取れないとき、多くの人は「睡眠時間が足りない」と考えます。
もちろん、それもあります。

でも、経営者の場合、もっと手前でつまずいています。

そもそも、眠れていない。

物理的に寝る時間が短い人もいます。
けれど、時間はあるのに眠れない人が、驚くほど多い。

責任。孤独。まだ決まっていない、明日の判断。
頭のどこかが仕事モードのまま、スイッチが切れない。
布団に入っても、心も身体も張りつめたまま、朝を迎える。

眠っているようで、身体は一晩じゅう、力んでいる。
この「緊張が抜けない」ことが、疲れの正体に深く関わっています。

疲れの正体は、
「戻れない身体」です

私たちの身体には、自律神経という仕組みがあります。

働いているときにオンになる神経と、休むときにオンになる神経。
この二つが、昼と夜で切り替わることで、私たちは働いて、回復して、また走れます。

問題は、経営者はこの切り替えが起きにくいことです。

気を張り続ける立場にいると、働くほうの神経が入りっぱなしになる。
夜になっても、休日になっても、オフに切り替わらない。

すると身体は、回復する時間を確保できません。
寝ても疲れが抜けないのは、身体が「もう休んでいい」という状態に入れていないからです。

疲れているのに、休めない。
これは意志の弱さではなく、身体が回復モードへの戻り方を見失っている状態だと考えられます。

心の緊張は、
身体に移る。
そして、居座る

ここに、経営者を長く見てきて気づいたことがあります。

張りつめている人の身体は、例外なく、固い。

初めて来られた経営者の肩や首に触れると、板のようになっていることがあります。
本人は「ただの肩こり」だと思っている。
でも、それは心の緊張が、身体に移って、そこに居座った跡です。

働くほうの神経が優位になると、全身の筋肉と、それを包む膜(筋膜)が硬くなっていきます。
肩が凝る。首が張る。呼吸が浅くなる。
経営者に多いこの不調は、緊張が身体に刻まれたサインです。

やっかいなのは、ここからです。

固まった身体は、今度は脳に「まだ緊張しろ」と信号を送り返します。
心が身体を固め、固まった身体が心をさらに張りつめさせる。

出口の見えない円環が、ここで完成します。

いくら休んでも回復のスイッチが入らないのは、この円環の中にいるからだと考えられます。

抜け出す鍵は、
「身体の土台」に
あります

では、どこから円環を断てばいいのか。

意外に思われるかもしれませんが、身体の土台からです。

私たちには、自分の姿勢やバランスを感じ取るセンサーがあります。
耳の奥にある、前庭覚(ぜんていかく)と呼ばれる感覚です。
これは脳の奥深くで、自律神経とつながっています。

だから、身体が不安定だと脳が感じると、身体は無意識に力んで、それを補おうとします。
その力みが、自律神経の乱れにもつながっていくと考えられます。

では、なぜ身体は不安定になるのか。
大きな原因のひとつが、体幹です。

身体の中心、いわゆるコアが抜けていると、身体はぐらつきます。
すると脳は「不安定だ」と判断し、姿勢を保つために全身を緊張させ続ける。

一日じゅう、固まった姿勢でパソコンに向かう。
体幹を使えないまま、背中と首の力だけで上半身を支える。
多くの経営者が、気づかないうちにこの状態に陥っています。

疲れが取れない身体は、心の問題であると同時に、土台が崩れた身体の問題でもあるのです。

だからこそ、
身体は取り戻せます

ここは、希望の話です。

疲れの円環が「緊張」と「不安定さ」から来ているなら、そこは身体の側から断てる、ということだからです。

体幹が目を覚まし、身体が安定を取り戻すと、脳は「もう力まなくていい」と判断できるようになります。
無駄な力みが抜ければ、働くほうに偏っていた神経が、休むほうへ戻れるようになる。
つまり、回復できる身体に戻っていきます。

気合いで疲れを消すのではありません。
休み方を根性で覚えるのでもありません。
回復できる土台を、身体からつくり直すのです。

具体的に、
何から始めればいいのか

難しいトレーニングは要りません。
入口は3つです。

大切なのは、順番です。
いきなり追い込まない。まず安定させ、力みを抜き、それから積み上げる。

これを一人で正しく続けるのは難しい。
だからこそ、隣で舵を取る存在がいます。

B-side GYM の考え方

疲れが取れない身体は、意志では戻せません。
回復できる土台を、身体からつくり直す。
それを、長く、隣で。

その疲れは、
努力不足では
ありません

もう一度、お伝えします。

疲れが取れないのは、あなたが弱いからでも、頑張りが足りないからでもありません。
オフにできない立場で走り続けた結果、身体が回復の戻り方を見失っているだけです。

そして、その戻り方は、身体から取り戻せます。

休んでも回復しない感覚が続いているなら。
一度だけ、自分の身体の土台に目を向けてみてください。

それが、この先も長く走り続けるための、いちばんの近道になるはずです。