「基礎代謝を上げたい」そう考えている人は、とても多いと思います。

代謝が上がれば、じっとしていてもエネルギーを消費し、太りにくくなる。だから、代謝を上げる食べ物や、サプリを探す人が、後を絶ちません。

でも、そうした小手先の方法で、代謝は大きく変わりません。基礎代謝は、上げるというより、落ちてしまったものを「取り戻す」ものです。そして、その鍵は、あなたの身体そのものにあります。

順番にお話しします。

基礎代謝の多くは、筋肉が使っている

まず、基礎代謝とは何かを、整理します。

基礎代謝とは、何もしていなくても、生きているだけで消費されるエネルギーのことです。呼吸をする、体温を保つ、内臓を動かす。その全部に、エネルギーが使われています。

そして、この基礎代謝の中で、大きな割合を占めているのが、筋肉です。筋肉は、じっとしていても、エネルギーを消費し続ける組織だからです。

つまり、筋肉が多い身体は、何もしていなくても、多くのエネルギーを使う。逆に、筋肉が少ない身体は、消費するエネルギーも、少ない。

代謝が高いか低いかは、かなりの部分、筋肉の量で決まっているのです。

代謝が落ちる、本当の理由

「歳をとると代謝が落ちる」と、よく言われます。でも、その捉え方は、正確ではありません。

近年の研究では、基礎代謝そのものは、年齢を重ねても、思われているほど急には落ちないということが分かってきています。

では、なぜ多くの人が、年々「代謝が落ちた」と感じるのか。筋肉が減り、身体を動かす量が減っているからです。

歳のせいで代謝が勝手に下がるのではなく、動かない生活で筋肉が落ち、活動量が減った結果、代謝が下がっている。

代謝が落ちる本当の理由

代謝の低下は、加齢という避けられないものではなく、生活によって引き起こされた、取り戻せるものです。

だから、鍛えれば戻る。ただし順番がある

代謝が落ちた原因が、筋肉の減少なら、答えはシンプルです。筋肉を取り戻せば、代謝は戻ります。

でも、ここで多くの人が、やり方を間違えます。「筋肉をつければいい」と、いきなり追い込むトレーニングに走るのです。

特に、日々忙しく働いている人の身体は、すでに緊張し、力みっぱなしです。そこに、追い込む負荷を足すと、身体はさらに硬くなり、うまく動けなくなる。これでは、正しく筋肉を使えず、効率も上がりません。

大事なのは、順番です。

土台が整うと、日常のあらゆる動きで、筋肉がきちんと使われるようになります。すると、特別な運動をしていない時間でも、エネルギーを消費する身体になる。これが、本当の意味で「代謝を取り戻す」ということです。

動ける身体そのものが、代謝を生む

もうひとつ、大切な視点があります。

代謝は、筋肉の量だけでなく、身体をどれだけ動かせるかにも、左右されます。

身体が硬く、動きが小さい人は、日常の活動量そのものが、少なくなります。逆に、しなやかで、よく動ける身体の人は、同じ生活を送っていても、自然と身体をよく動かし、多くのエネルギーを使います。

だから、代謝を取り戻すとは、筋肉をつけることだけでなく、よく動ける身体を取り戻すことでもあるのです。

整えて、動けるようにして、その上で必要な筋肉を積む。この積み重ねが、じっとしていても燃える身体、よく動いて燃える身体をつくります。

取り戻すべきは、燃える身体です

まとめます。

基礎代謝は、食べ物やサプリで、小手先に上げるものではありません。落ちてしまった筋肉と、動ける身体を取り戻すことで、自然と戻ってくるものです。

そして、それは「歳だから」と、諦めるものでもありません。代謝が落ちた原因が、筋肉と活動量の低下なら、そこは取り戻せるからです。

ただし、やみくもに追い込むのではなく、整えてから、正しい順番で。それを自分一人で見極めるのは、簡単ではありません。

もし、代謝が落ちて、太りやすくなったと感じているなら。上げる方法を探す前に、落ちてしまった土台を取り戻すことから、始めてみてください。

燃える身体は、取り戻せます。その一歩を、隣で一緒に踏み出せればと思っています。