無駄な動きとは、「余計な力み」のこと
無駄のない動き、と聞くと、動作が少ないことだと思うかもしれません。
でも、身体における無駄とは、主に「余計な力み」のことです。
たとえば、ペンで字を書くとき。
必要なのは、指と手首の、わずかな力だけです。
でも、力みが強い人は、肩や首、腕全体にまで、力が入っている。
この、動作に必要のない場所まで入っている力が、無駄です。
そして、この無駄な力みは、エネルギーを、余計に消費します。
一流の人は、必要な場所に、必要な分だけ力を使い、それ以外は、力を抜いています。
だから、同じ動きをしても、消費するエネルギーが少なく、疲れにくい。
所作に余裕があるように見えるのは、実際に、余裕があるからです。
力を「抜ける」ことが、一流の条件
多くの人は、パフォーマンスを上げるには、力を入れることだと考えます。
でも、実際には逆で、力を抜けることが、一流の条件です。
力の使い方には、グラデーションがあります。
0から100まで、状況に応じて、出力を細かく調整する。
一流の人は、このグラデーションが、非常に細かい。
ここぞでは100を出し、それ以外は30や50で流し、使わない場所は、0まで抜く。
この使い分けが、絶妙にうまい。
一方、多くの人は、この調整ができません。
特に、緊張しがちな人は、常に力が入っていて、0にできない。
何をするにも、余計な力みがついて回る。
だから、無駄が多く、すぐに疲れてしまうのです。
一流とそうでない人の差は、出せる力の最大値ではなく、力を抜ける、その幅の広さにあるのです。
無駄な力みは、脳の資源も奪う
余計な力みが奪うのは、身体のエネルギーだけではありません。
脳の資源も、奪います。
無駄な力みがある身体は、それだけ、姿勢を保つのにも、動作をするのにも、脳が余計に働かなければなりません。
本来なら、考えることや判断することに使えるはずの脳の力が、
身体を無駄に制御することに、使われてしまう。
逆に、無駄なく動ける身体は、動作の多くが、無意識で処理されます。
脳が、身体の制御に手を取られない分、
その資源を、目の前の仕事や判断に、フルに回せる。
一流の人が、動きに余裕があるだけでなく、思考にも余裕があるように見えるのは、これが理由です。
無駄のない身体は、身体の効率だけでなく、頭の効率まで、高めているのです。
B-side GYM の考え方
一流とそうでない人の差は、出せる力の最大値ではなく、抜ける幅の広さ。
身体の無駄が消えると、脳の資源まで解放される。
無駄のない身体は、つくれる
まとめます。
一流の人の、無駄のない動きの正体は、才能ではなく、
必要な場所に必要な力だけを使い、それ以外を抜ける、力の使い分けです。
この使い分けができると、身体のエネルギーも、脳の資源も、無駄なく使える。
だから、疲れにくく、長く高いパフォーマンスを保てる。
そして、これは、生まれ持ったものではありません。
力を抜く感覚を取り戻し、出力のグラデーションを取り戻すことで、
後からでも、身につけられます。
もし、人より疲れやすい、動きに余裕がないと感じているなら。
それは、能力の問題ではなく、余計な力みが、多いだけかもしれません。
一度、自分の身体に、どれだけ無駄な力みがあるのかを、確かめてみてください。
無駄が取れると、身体も、頭も、驚くほど軽くなります。