「まあ、歳だから」で片づける前に

40代を過ぎたあたりから、多くの経営者が、こう言います。

同じものを食べているのに、太るようになった。
昔のように、長く眠れなくなった。
無理をしても、寝れば戻っていたはずなのに、戻らない。

そして、たいていはこの一言で片づけられます。

「まあ、歳だから」

けれど、ここで一度立ち止まってほしいのです。
その変化は、単なる老化ではありません。

あなたのB面、つまり身体という土台が、静かに下り坂に入ったサインです。

A面は伸びている。だからこそ、危ない

経営者にとって、40代からは、本来いちばん脂が乗る時期です。

経験が積み上がる。人脈が広がる。判断の精度が上がる。
若い頃には見えなかったものが見えるようになり、打てる手が増えていく。

つまり、A面は右肩上がりです。

ところが、そのA面を支えるB面だけが、下り坂に入っていく。
仕事の成果は上り調子なのに、身体はついてこない。

この非対称が、40代以降の経営者に起きていることです。

そして厄介なのは、A面が伸びているぶん、B面の下降に気づきにくいことです。
判断力も実績もある。だから、まだいけると思ってしまう。
若い頃と同じ走り方を、そのまま続けてしまう。

やがて、積み上げた成果を、身体が支えきれなくなる日が来ます。
天井をつくるのは、能力ではなく、身体のほうなのです。

「太る」「眠れない」は、別々の問題ではありません

ここで、多くの人が誤解していることがあります。

同じ食生活なのに太る。深く眠れない。疲れが抜けない。
これらを、バラバラの老化現象だと思っている人がほとんどです。

でも、その裏側では、共通した一つの変化起きています。

代謝の話

「歳をとると代謝が落ちる」と言われますが、近年の研究では、安静時の代謝そのものは、思われているほど急には落ちないことがわかってきました。

多くの人が40代前後で代謝の変化を感じるのは、代謝が突然壊れるからではなく、筋肉量が減り、日常の活動量が落ちるからです。

つまり、太りやすくなったのは、年齢のせいというより、身体の使い方が変わった結果です。

睡眠の話

加齢とともに、眠っている時間そのものはあまり変わらなくても、深く回復をもたらす睡眠の割合が減っていきます。
長く寝ても回復しないのは、眠りの質が変わっているからです。

土台にあるのは、自律神経

その両方の背後にあるのが、自律神経です。
加齢とともに、自律神経は硬くなり、回復を司る側の働きが落ちていきます。
アクセルは踏めるのに、ブレーキが効きにくくなる。

代謝も、睡眠も、回復も、この一つの土台の上に乗っています。
だから、バラバラに見える不調は、実は根っこでつながっているのです。

若さという貯金は、いつか尽きます

若い頃は、無理をしても、寝れば戻りました。

多少の暴飲暴食も、徹夜も、身体が勝手に帳尻を合わせてくれた。
それは、若さという貯金あったからです。

40代を過ぎると、その貯金が減り始めます。
これまでのツケが、回収され始める。

けれど、多くの経営者は、貯金があった頃の走り方を変えません。
だから、同じことをしているのに、身体だけが先に音を上げる。

歳のせいで身体が変わったのではありません。身体は変わったのに、走り方を変えていないのです。

下り坂の角度は、変えられます

ここからが、いちばん伝えたいことです。

加齢そのものは、誰にも止められません。
けれど、その下り坂の角度は、変えられます。

代謝が落ちる主因が、筋肉量と活動量の低下にあるなら、そこは取り戻せます。
自律神経の働きも、身体を整えることで、回復側へ戻していける。
深く眠れる身体も、つくり直せます。

大切なのは、正しい順番で、正しく積み上げることです。
若い頃のように追い込むのではなく、土台を整え、回復力を取り戻し、その上で必要な筋肉をつけていく。

40代からの身体づくりは、若さを取り戻すためのものではありません。
これから先の20年、30年を走りきるための、土台づくりです。

B-side GYM の考え方

40代からは、若さを取り戻す時期ではなく、
この先20年を走りきる土台を、つくり直す時期です。

いちばん若いのは、今日です

もう一度、お伝えします。

あなたのA面は、これからも伸びていきます。
だからこそ、それを支えるB面を、放っておいてはいけません。

経験も、判断力も、人脈も、身体という土台の上に乗っています。
その土台が崩れたとき、積み上げてきたすべてが、行き場を失います。

そして、身体に手を打つのに、いちばん若いのは、今日です。
一年後よりも、五年後よりも、今日がいちばん早い。

これから先も、走り続けるつもりなら。
その土台を、今から整えはじめてください。